損益通算とは?

損益通算とは、ある所得で発生した損失を他の所得と相殺して、課税対象となる所得を減らす仕組みです。これにより、所得税の負担が軽減されることがあります。

損益通算が適用される所得の種類

損益通算は、以下の所得に適用できます。

1. 事業所得(個人事業主としての所得)

2. 不動産所得

3. 山林所得

4. 譲渡所得 ※ 給与所得や一時所得、雑所得などは対象外 です。

損益通算ができない場合

以下のような場合、損益通算の対象外となります。

生活に使う土地や建物の譲渡損失(特例を除く) 株式などの譲渡損失 競馬やパチンコなどの損失

損益通算の具体例 例えば、個人事業主が事業で100万円の損失を出した場合でも、不動産収入で200万円の所得があれば、 200万円(不動産所得) – 100万円(事業所得の損失) = 100万円(課税所得) とすることができます。

手続きの流れ

1. 確定申告の際に、損益通算の計算を含める。

2. 必要に応じて関連書類を準備(帳簿や領収書など)。

3. 税務署に申告を行う。 — 注意点 損益通算が適用される条件や例外があるため、税理士や税務署に相談すると安心です。

通算後に損失が残る場合、その損失を翌年以降に繰り越す「繰越控除」が利用できることもあります(要件あり)。 損益通算を正しく活用すれば、個人事業主としての税負担を軽減する助けになります。